説明の前に、1本の動画を見てほしいんです。
画面の中で、AIが自分でブラウザを開き、検索し、サイトを見て回り、記事の構成案をファイルにまとめていきます。その間、人間は何もしていません。コーヒーを飲んでいるだけです。
私(まっぽん)が初めてこれを見たときの感想は、「え、勝手に動いてくれるじゃん!」でした。指示を出したら、あとは隣で誰かが作業してくれている。この感覚は、ChatGPTに質問して答えをもらうのとは、まったく別の体験です。
この講座は、その体験をあなたにもしてもらうための講座です。
むずかしい言葉でいうと「ブログ作業の自動化」ですが、やることはシンプルです。
ゴール:あなたのブログ作業をひとつ、AIに任せて「勝手にやってもらう」体験をする。
こんな状態から、「AIが8割やって、自分は最後のチェックと仕上げだけ」の状態へ。その入口までを、この講座で案内します。
AIはとても優秀ですが、自信満々に間違えることがあります。 料金・住所・商品名などの情報は、公開する前に必ず自分の目で公式サイトを確認する。これだけは守ってください。「最後の確認は人間の仕事」——この講座で唯一のルールです。
この章のゴール:次の章のワークがすぐ実行できる状態を作ること。 ぜんぶで7ステップ、所要時間は40〜50分です。ひとつずつ、確実にいきましょう。 すでに終わっているステップは飛ばしてOKです。
この章の全体地図
ブラウザ(ChromeでもEdgeでもOK)で claude.ai と入力して開きます。
検索から入る場合は、似た名前の偽サイトに注意。アドレスバーが「claude.ai」であることを確認してください。
「Googleで続ける」または「メールアドレスで続ける」を選びます。
国の選択で「Japan(+81)」を選び、携帯電話番号を入力します。SMSで届いた認証コードを入力すれば完了です。
SMSが届かないときは: ①番号の先頭の「0」を除いた形式(90-xxxx-xxxx)になっているか確認 ②数分待って再送信 ③圏外・SMS拒否設定になっていないか確認
ニックネームでOKです。AIとの会話で呼ばれる名前になります。
STEP1完了チェック: claude.aiでチャット画面が表示されている
Claudeは日本語にしっかり対応しています。特別な設定をしなくても、日本語で話しかければ日本語で返ってきます。
もし画面のメニューが英語表示になっていたら:
※メニューの一部が英語のままでも、使う上で困ることはほぼありません。「設定っぽい単語が英語で出てきても慌てない」でOKです。
STEP2完了チェック: 日本語で「こんにちは」と送って、日本語で返事が来る
この講座の主役「コワーク(作業を任せる機能)」は有料プランで使えます。 無料プランでは使えません。
クレジットカード情報を入力して確定します。ドル建て決済のため、明細では為替レートによって金額が多少変わります。
月額と年額が選べる場合: 年額のほうが割安ですが、最初は月額で始めて、続けられそうなら年額に切り替えるのが安全です。
STEP3完了チェック: 設定画面のプラン表示が「Pro」(または加入したプラン名)になっている
コワークは、パソコン用のClaudeデスクトップアプリで使うのが基本です(ブラウザやスマホからも使えますが、この講座はアプリ前提で進めます)。
インストール後にアプリを起動し、STEP1で作ったアカウントでログインします。Google登録の人は「Googleで続ける」を選べば一瞬です。
STEP4完了チェック: デスクトップアプリでチャット画面が開けている
デスクトップアプリのサイドバー(画面の左側)に「Cowork(コワーク)」の入口があります。クリックして開いてください。
※アプリの更新で位置や名前が変わることがあります。見当たらないときは、まずアプリを最新版に更新してください(それでほぼ解決します)。
コワークは、AI専用の「作業部屋」をクラウド上に用意する仕組みです。初回だけ起動に数分かかることがありますが、故障ではありません。2回目からは速くなります。
次に、AIに渡す資料や、AIからの納品物を置いておく専用フォルダを作ります。
というのも、この後コワークを使っていくと、あるタイミングで「フォルダへのアクセスを許可しますか?」という画面が突然出てきます。何も知らずにこの画面に出会うと、「え、フォルダ? なんで? 許可して大丈夫?」と戸惑ってしまう。だからここで先に、フォルダを準備して、仕組みも理解しておきましょう。そうすれば本番で迷いません。
■ コワークには「AIの作業部屋」と「あなたのパソコン」の2つの場所がある
コワークのAIは、実はあなたのパソコンの中で作業しているわけではありません。クラウド上(インターネットの向こう側)にあるAI専用の作業部屋で作業しています。イメージはこうです。
あなた = 発注者。自分の書斎(あなたのパソコン)にいる AI = アシスタント。別室の作業部屋(クラウド)にいる
アシスタントは別室にいるので、あなたの書斎の資料は勝手には見られません。 でもブログ作業を頼むなら、「この棚の資料は見ていいよ」「できた成果物はこの棚に置いてね」という受け渡し場所が必要ですよね。
それが「フォルダへのアクセス許可」の正体です。
つまりこの仕組みは、面倒な手続きではなく、「AIがあなたのパソコンを勝手に触れないようにする安全装置」なんです。家中の鍵を渡すのではなく、作業に必要な部屋の鍵だけ渡す。そう考えると安心できませんか?
■ なぜフォルダが必要なのか(ブログ作業での実例)
たとえばこの講座では、こんな受け渡しをします。
この受け渡しがぜんぶ、許可したフォルダ経由でスムーズにできるようになります。毎回ファイルを添付する方法もありますが、専用フォルダがあると「あのフォルダに入れておいて」「フォルダの中のファイルを読んで」で済むようになり、ぐっと楽になります。
■ 専用フォルダを作る(手順)
許可する前に、AI専用のフォルダを1つ作りましょう。Windowsの場合:
Macの場合:
さらに、中にこの2つのフォルダを作っておくと後で便利です:
■ アクセスを許可する(手順)
コワークの初回設定や、フォルダを使う作業を頼んだときに、アクセス許可を求める画面が出ます。
ここで大事な考え方: 最初は「AI作業用」フォルダだけを許可してください。「パソコン全体」や「ドキュメント全部」への許可は、慣れてからで十分です。新しいアシスタントに初日から家の合鍵を渡す人はいませんよね。信頼は段階的に、が鉄則です。
STEP5完了チェック: コワークの画面が開き、「AI作業用」フォルダの許可ができている
ここ、いちばん力を入れて説明します。なぜならこの講座であなたが一番驚くのは、間違いなくこの機能だからです。
Claude in Chrome(クロード・イン・クローム)は、Chromeブラウザに入れる拡張機能(ブラウザに機能を追加する小さなアプリ)です。入れると何が起きるか。
AIが、あなたのブラウザを、あなたの目の前で直接操作するようになります。
コワークとの違いを整理しましょう。
| コワーク | Claude in Chrome | |
|---|---|---|
| AIが働く場所 | クラウド上の作業部屋(別室) | あなたのChromeの中(目の前) |
| 見え方 | 作業ログが文字で流れる | 画面が実際に動く。カーソルが動き、文字が入力される |
| 得意なこと | 調査・分析・ファイル作成などの重い作業 | ログインが必要なサイトの操作、画面を見ながらの作業 |
はじめてClaude in Chromeが動くところを見ると、正直ゾクッとします。あなたが「◯◯を調べて」と頼むと、目の前でブラウザが勝手に動き出すんです。検索窓に文字が打ち込まれ、ページが開き、スクロールされ、必要な情報が拾われていく。誰もマウスに触っていないのに。
私が「え、勝手に動いてくれるじゃん!」と感動したのは、まさにこの瞬間でした。
ポイントは、ログインが必要なサイトでも使えること。クラウドの作業部屋にいるコワークからは触れない「あなたがログインしているサイト」を、Claude in Chromeなら操作できます。ここが2つの道具の使い分けどころです。
ここ、指差し確認レベルで大事です。 人気の拡張機能にはニセモノや類似品が紛れていることがあります。提供元(デベロッパー)表記が「Anthropic」であることを必ず確認してから次へ進んでください。
便利さの話をたくさんしましたが、「AIがブラウザを操作できる」は、裏を返せば使い方を間違えるとリスクがあるということです。次の3つを設定・徹底してください。
① 「実行前に確認」の状態で使う
AIが操作する前に「これをやっていいですか?」とあなたに確認する仕組みです。実際の画面では、操作を頼むと「Claude's plan(作業プラン)」というパネルが表示され、①どのサイトで操作するか、②どんな手順でやるか、が一覧で示されて、「プランを承認」を押して初めてAIが動き出します(第4章のワークで実物を見ます)。設定画面に「確認なしで実行」のような項目があっても、慣れるまでは絶対にオンにしないでください。あなたが承認してからAIが動く。この順番を守るだけで、ほとんどのリスクは防げます。
② 使うサイトを限定する
この講座で使うのは「ラッコキーワード」「検索結果」「自分のブログ」程度です。それ以外のサイト、特に銀行・クレジットカード・決済サービス・個人情報を扱うサイトでは使わないでください。サイトごとに利用を制限できる設定があれば活用しましょう。
③ 動いている間、最初のうちは画面を見ている
「勝手に動く」を見るのは感動ですが、最初の数回は何をしているか目で追ってください。おかしな動きをしたら、停止ボタンでいつでも止められます。
なぜここまで言うのか: Web上には「プロンプトインジェクション」という、ページの中に仕込んだ文章でAIをだまし、意図しない操作をさせようとする攻撃が存在します。「確認してから実行」と「サイトの限定」をしておけば、怪しい動きはあなたの目とクリックで止められます。車の運転と同じで、正しく怖がって正しく使えば、これほど便利な道具はありません。
STEP6完了チェック: Chromeの右上にClaudeのアイコンが表示されている(それだけでOK。ちゃんと動くかどうかは、次のSTEP7でまとめて確認します)
最後に、ここまで設定した3つの道具がぜんぶ動くかを確認します。テストは3つ。ぜんぶ通れば準備完了です。 それぞれ「どこで・何をして・何が起きればOKか」を書いたので、そのとおりになぞってください。
目的: アカウントとアプリが正しく動いているかの確認
こんにちは。自己紹介してください。
✅ 合格ライン: 日本語で自己紹介の返事が来る ❌ 来ない場合: インターネット接続を確認 → アプリを再起動 → それでもダメなら一度ログアウトして再ログイン
目的: コワーク=「作業を任せる機能」がちゃんと動くかの確認です。
■ 何を頼むのか、先に説明します
このテストでは、AIに超カンタンな仕事をひとつ頼みます。頼む仕事はこれです。
「メモファイルを1個作って、私に渡して」
メモファイル(.txtファイル)とは、Windowsの「メモ帳」で開ける、文字だけのいちばんシンプルなファイルのことです。ファイルの名前は何でもいいのですが、今回はテスト用なので「テスト.txt」という名前にしてもらいます。
「そんなファイル、別に欲しくないんだけど…」——その通りです(笑)。ファイル自体に意味はありません。このテストの本当の狙いは、「あなたが依頼する → AIが作業する → 完成品が届く」という流れが一周まわるかを確かめることです。料理でいう「火が付くか確認する」みたいなもの。作るものは何でもいいんです。
■ 手順
「テスト.txt」という名前のメモファイルを作ってください。中身は「セットアップ完了!」の一言と、今日の日付だけでOKです。できたらファイルを渡してください。
✅ 合格ライン: 届いたファイルの中に「セットアップ完了!」と今日の日付が書いてある ❌ 動かない場合: 初回は準備に数分かかることがあります(故障ではありません)→ 5分待ってダメなら、アプリが最新版か確認 → 有料プランが反映されているか設定画面で確認
このテストで確認できたこと: あなたはたった1通のメッセージを送っただけ。それだけでAIが「依頼を理解→段取りを組む→実行→納品」まで一人でやりました。この流れは、この先どんな作業を頼んでも同じです。 頼む内容が「メモファイル1個」から「競合リサーチ込みの記事構成案」に変わるだけで、あなたのやることは変わりません。メッセージを1通送る。それだけです。
目的: ブラウザ操作のAIが動くかの確認
今開いているこのページを、3行で要約してください。
✅ 合格ライン: 開いているページの内容が3行でまとまって返ってくる ❌ 返ってこない場合: ページを再読み込みしてから再試行 → Chromeを再起動 → サインイン状態を確認
確認できたこと: Claudeが「あなたが今ブラウザで見ているもの」を認識できています。第4章では、ここから一歩進んで「ブラウザを操作させる」体験をします。お楽しみに。
おつかれさまでした! あなたのパソコンには今、3つの道具が揃いました。
Q. コワークが見つからない A. ①アプリを最新版に更新 → ②アプリを再起動 → ③有料プランになっているか設定画面で確認。この順番でほぼ解決します。
Q. 有料プランに入ったのに反映されない A. 一度ログアウトして、ログインし直してください。
Q. Claude in Chromeにサインインできない A. 先にブラウザ側(claude.ai)でログインした状態にしてから、拡張機能のサインインを試してください。
Q. 動作が途中で止まった/エラーが出た A. 「続けて」と送るだけで再開することが多いです。ダメなら新しいチャットでやり直し。何度やり直してもAIは嫌な顔をしません。
Q. 英語の画面が出てきて不安 A. 「Continue=続ける」「Allow=許可」「Settings=設定」。この3つだけ覚えれば大体乗り切れます。
これであなたのパソコンには、24時間文句を言わずに働くアシスタントが住み込みで入りました。次の章から、実際に仕事を頼んでいきましょう。
あなたのブログ運営を手伝ってくれる人が2人いるとします。
1人目は「物知りな友だち」。 何を聞いても即答してくれます。「温泉旅館の比較記事って、どんな構成がいいかな?」と聞けば、その場でスラスラと案を話してくれる。ただし、話してくれるだけです。実際に検索して調べるのも、表にまとめるのも、ファイルにするのも、あなたの仕事。
2人目は「アシスタント」。 同じ質問をすると、「わかりました、調べてまとめますね」と言って席を立ち、自分で検索し、競合サイトを読み、比較表を作り、完成したファイルを持って戻ってきます。その間あなたは、別の作業をしていていい。
どちらが優れているという話ではなく、役割が違うんです。アイデア出しの壁打ちなら友だちが早い。でも「時間のかかる作業」を減らしたいなら、必要なのはアシスタントです。そしてブログ運営の悩みのほとんどは、後者——「作業時間が足りない」ですよね。
コワークに作業を頼むと、AIはクラウド上の作業部屋(第1章で説明した「別室」)で、おおよそこんな動きをします。
注目してほしいのは2の「計画を立てる」です。実は、優秀な人間のアシスタントがやっていることと同じなんですね。だからあなたがやることも、人間に頼むときと同じ。「何が欲しいか」を伝えることだけです。細かい手順まで指示しなくても、AIが自分で考えて動きます。
コワークの画面には色々な表示がありますが、初心者のうちに覚えるのは3つで十分です。
理屈はここまで。実際に1回頼んでみましょう。初めてのおつかいなので、失敗しようがない簡単なものにします。
手順:
このファイルの記事タイトルを表にまとめてください。列は「タイトル」「想定読者」「記事の狙い(推測でOK)」の3つでお願いします。
どうでしたか? おそらく、あなたのブログの「想定読者」や「狙い」が、思った以上に的確に推測されていて驚いたはずです。1つ2つズレていても大丈夫。それを直させるのも含めて「任せる」です。
ここで感じてほしいこと:
コワークをうまく使う人と、そうでない人の差は、たった1つ。頼み方です。といっても、テクニックではありません。「優秀だけど、あなたのブログのことをまだ知らない後輩」に頼むつもりで書く。これだけです。
イマイチな頼み方:
記事書いて
これで動くには動きますが、AIはあなたの読者も目的も知らないので、当たり障りのない一般的な記事になります。新人に「なんか適当にやっといて」と言うのと同じですね。
グッドな頼み方:
伊豆の温泉旅館を比較する記事の構成案を作って。読者は子連れ旅行を考えている30代夫婦。この記事のゴールは、読者が家族に合う旅館を選べるようになること。見出し案と、各見出しに書く内容のメモまでお願い。文体はですます調で。
違いは「読者・目的・完成形」の3点セットが入っているかどうか。この3つさえ伝われば、細かい言い回しはどうでもいいです。箇条書きでも、話し言葉でも、多少誤字があっても、AIはちゃんと汲み取ります。
もうひとつのコツは「完成形の見本を渡す」。 「このファイルみたいな形式でお願い」と過去の記事や好きな構成のメモを添付すると、精度が一気に上がります。新しい後輩に「前任者の資料、これね」と渡すのと同じ理屈です。
(「毎回3点セットを書くの、面倒じゃない?」と思った方——鋭い。その解決策はこの講座の最後でお話しします)
道具が揃うと、つい「じゃあ記事を全部書かせてみよう」とやりたくなります。そして高い確率でこうなります。
「……なんか違う。やっぱりAIはダメだな」
でも、ダメなのはAIではなく頼み方の順番です。考えてみてください。新しく入ったアシスタントに、初日から「うちのブログ、全部よろしく」と丸投げする社長はいません。優秀な社長はまず、仕事を洗い出して、任せる仕事と自分がやる仕事に分けるはずです。
それに、そもそも私たちは自分がどの作業に何時間使っているか、意外と把握していません。「ブログに週10時間使ってる」とは言えても、「リサーチに3時間、執筆に4時間、装飾に2時間、その他1時間」と即答できる人は少ない。どこに時間が消えているかわからなければ、どこを任せれば楽になるかもわかりません。
だからこの章では、AIをいったん置いておいて、あなたの作業の棚卸しをします。地味に見えて、この講座でいちばん効果の大きい章です。
先週1週間(思い出せなければ「いつもの1週間」)を振り返って、ブログに関わる作業をぜんぶ書き出します。配布のワークシートか、紙かメモアプリでOKです。
| 作業内容 | 週の回数 | 1回の時間 | 好き?苦手? |
|---|---|---|---|
| (例)記事ネタ・キーワード探し | 2回 | 40分 | 苦手 |
| (例)競合記事のリサーチ | 3回 | 60分 | 苦手 |
| (例)記事構成づくり | 3回 | 40分 | 普通 |
| (例)本文の執筆 | 3回 | 120分 | 好き |
| (例)装飾・画像・入稿 | 3回 | 40分 | 苦手 |
| (例)順位チェック・アクセス確認 | 1回 | 30分 | 苦手 |
書き出すときのコツを3つ:
書き終わったら、時間×回数を計算してみてください。「一番時間を食っている作業」と「一番苦手な作業」に印をつけましょう。
書き出した作業を、2つの質問でふるいにかけます。
質問1:その作業、後輩に文章で説明できますか?
「競合記事を3つ読んで、見出しをメモして、共通点と抜けを探す」——説明できますね。こういう作業はAIにも任せられます。逆に「なんとなく感覚でやってる」作業は、今はまだ任せにくい作業です(説明できるようになったら任せられます)。
質問2:その作業、あなたにしか出せない価値がありますか?
実際に旅館に泊まった感想、子育て中だから気づけた視点、失敗談——これはあなたにしか書けません。AIに書かせたら嘘になります。一方、検索順位の記録や比較表の作成に「あなたらしさ」は必要ありません。誰がやっても同じ結果になる作業こそ、任せるべき作業です。
この2つの質問で、すべての作業は4つに分かれます。
| 説明できる | 説明しにくい | |
|---|---|---|
| 自分の価値が不要 | ◎ 今すぐ任せる | △ 少しずつ試す |
| 自分の価値が必要 | ○ 下準備だけ任せる | ✕ 自分でやる |
ブログ作業を当てはめると、だいたいこうなります:
仕分けができたら、◎の中から「時間を食っている×苦手」な作業をひとつ選んでください。それがあなたの自動化第1号です。
なぜ「好きな作業」ではなく「苦手な作業」から任せるのか。理由は2つあります。ひとつは、苦手な作業ほど後回しにしがちで、ブログ全体の足を引っ張っているから。もうひとつは、好きな作業(多くの人は執筆)はあなたの個性が出る部分で、残す価値があるからです。AIに任せるのは「あなたじゃなくてもいい仕事」。あなたは「あなたにしかできない仕事」に集中する。 この役割分担が、AI時代のブログ運営の基本形です。
多くの人の第1号は「競合リサーチ」か「記事構成案づくり」になるはずです。次の章で、実際にそれを任せます。
いよいよ実践です。この章では2つのワークをやります。
2つ終わる頃には、「AIに任せるってこういうことか」が体でわかっているはずです。
第3章で選んだ「自動化第1号」が構成案づくりやリサーチだった人は、そのまま本番です。違う作業を選んだ人も、まずはこのワークで「任せる感覚」をつかんでから応用してください。
手順: コワークを開いて、次の文をあなたのブログに合わせて書き換えて送ります。__の部分を埋めるだけでOKです。
ブログ記事の構成案を作ってほしいです。
・狙うキーワード:「____」 ・読者:____(例:初めて◯◯を検討している30代女性) ・記事のゴール:____(例:読者が自分に合う◯◯を選べるようになる)
やってほしいこと: 1. このキーワードで検索上位の記事を3つ調べて、共通する見出しと、どの記事にも書かれていない視点をまとめる 2. それをふまえた見出し構成案を作る 3. 各見出しに「書く内容のメモ」を付ける 4. 結果をWordファイルでください
送信したら、「作業の様子」を見ていてください。 AIが検索し、上位記事を1つずつ読み、共通点を抜き出し、構成を組み立てていきます。あなたがいつも1〜2時間かけてやっていた作業が、目の前で進んでいく。この時間、コーヒーでも淹れながら眺めてください。「作業をしていないのに、作業が進んでいる」——この感覚こそ、この講座で持ち帰ってほしいものです。
届いたファイルは、こう見てください:
お待たせしました。この講座のクライマックスです。今度は、クラウドの作業部屋ではなく、あなたの目の前のブラウザでAIが働きます。
手順:
このサイトで「____(あなたのジャンルのキーワード)」のサジェストキーワードを調べて、検索意図ごとにグループ分けして、メモにまとめてください。
承認すると——あなたのブラウザが、動き出します。
検索窓にキーワードが入力される。結果が表示される。ページがスクロールされ、AIがサジェスト一覧を読み取っていく。誰もマウスに触っていないのに、です。初めて見たとき、私は思わず声が出ました。「え、勝手に動いてくれるじゃん!」——あなたにも今、同じ光景が見えているはずです。
数分後、サジェストキーワードが検索意図ごとに整理されたメモが手に入ります。「調べ物系」「比較検討系」「購入直前系」のように分類されていれば、そのままあなたの記事ネタ帳です。
⚠️ おさらい(安全のお約束): ブラウザ操作は信頼できるサイトだけで。銀行・決済サイトでは使わない。実行内容は確認してからOKを押す。最初のうちは動きを目で追う。
AIの成果物は「そのまま使う」のではなく、必ずあなたの目でチェックしてから使います。チェックの観点は、成果物の種類によって変わります。今日の2つのワークなら、こう見てください。
■ ワーク③(記事構成案)のチェック3点
■ ワーク④(キーワード分類メモ)のチェック3点
共通する考え方はひとつだけ。AIは「作業」をやり、あなたは「判断」をやる。 チェックとは、この判断の時間のことです。
そして、遠慮なくやり直させてください。「もっと初心者向けに」「見出しを疑問形に」「この見出しは削除」——何度指示しても、AIは嫌な顔ひとつしません。気を使わなくていいアシスタントというのは、想像以上に快適ですよ。
この講座はここまでですが、最後にひとつだけ、続きの話をさせてください。
ワーク③の依頼文、覚えていますか? 読者、ゴール、やってほしいこと……埋める項目がそれなりにありましたよね。今日は1回だから良かったものの、毎回あれを書くのは、正直面倒です。それに、あなたのブログの文体ルール、NG表現、過去記事との使い分け——伝えたいことは本当はもっとあるはずです。
実は、その解決策があります。
自分の作業手順やルールを「手順書」として一度AIに覚えさせる方法です。一度覚えさせれば、次からは——
「いつもの形で、◯◯の構成案お願い」
この一言で、今日と同じ品質のものが出てきます。手順書は育てることもできて、リライト用、WordPressへの下書き投稿用、アクセス解析の定期分析用…と増やしていけば、毎週決まった曜日に、AIがひとりで作業を終わらせて報告だけくれる——そんな運用も現実になります。私が今、実際にやっている形です。
この「手順書づくり(スキル化)」から先は、ブログ実践講座ブレスタの新コンテンツで扱います。受講者のみなさんには、メールで詳しくご案内しますね。
まずは今日の体験を、あなたの実際の作業で2〜3回くりかえしてみてください。「任せる感覚」が育つほど、次のステップの効果は大きくなります。おつかれさまでした!